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2024.01.20 / 家づくりコラム
ガレージハウスとは?作るメリットや導入する際の注意点も解説!
注文住宅におけるガレージハウスについて、オーダーする前に知っておきたい情報をまとめて解説します。坪数や家族構成など、マイホームを作る際に必要な情報も同時に把握できます。
車庫と家を一度に手に入れられるガレージハウスは、自動車を愛用している人に人気です。しかし、ひとくちにガレージハウスといっても幅広いタイプがあり、どんなデザインが自分にぴったりなのかわからない人も多いのではないでしょうか。
この記事では、注文住宅でガレージハウスを建てるときに押さえておきたいポイントとメリット、事例などを紹介します。ガレージハウスに限らずマイホームを手に入れるうえで大切な要素も解説していますので、ぜひ参考にしてください。
注文住宅におけるガレージハウスとは?
そもそも、注文住宅におけるガレージハウスとはいったいどのような家を指すのでしょうか。広義では、雨風をしのげるガレージが付いた家のことをガレージハウスといいますが、ガレージにもさまざまなタイプが存在します。
代表的なガレージの種類は3つです。
1.独立型ガレージは、ガレージが家から独立しているタイプです。家と別々のタイミングでガレージを建てられることが特徴的。家と同時に建てるのではなく、市販のガレージを追加購入する人もいます。
2.リフト付きガレージは、ガレージの中に電動リフトを搭載しているタイプです。リフトを活用することで、狭い土地でも駐車スペースを拡張できます。
3.ビルトインガレージは、住宅とガレージが一体化しているタイプ。ガレージハウスの中で最もポピュラーなデザインです。居住スペースと連結しているので、住居拡張や倉庫として使ったり、素早く乗り降りできたりします。
ビルトインガレージを設けるのに必要な面積の目安
ビルトインガレージを設けるために必要な面積の目安は、車1台あたり4〜5坪ほど、車が2台ある場合は、8〜10坪です。平米に換算すると、それぞれ13~16.5㎡、26~33.5㎡前後になります。
車の出入りがあるため、ガレージの間口は車1台あたり3〜3.5mほど確保しましょう。車が2台ある場合は、およそ6〜7m必要です。ただし、車いすユーザーがいたり、車体が長めの車を駐車したり、使用シーンによっては必要となるスペースが増える可能性もあります。将来的に車の台数が増えることや車種を変更すること、ライフスタイルの変化などを考慮して、少し大きめのスペースを取っておくと安心です。
注文住宅でガレージハウスを作るメリット
注文住宅でガレージハウスを作るメリットはいったい何でしょうか?ただ自宅に駐車場があるだけのようにも思われますが、さまざまなポイントで生活のしやすさを実感できます。
雨風が凌げる
ガレージには屋根とシャッターがあるので、屋外駐車場と違って雨風が凌げます。屋根と柱をつけたカーポートでもガレージと同じように雨を遮ることはできますが、横なぐりの雨や落ち葉、砂埃などは防ぎきれません。
愛車の状態をできる限りきれいに保ちたい人は、自宅にガレージがあると便利です。ただ洗車の回数を減らすだけでなく、車体が傷つくことを最小限にとどめられます。
また、ガレージは室内に近い状態で車を安置できるので、台風が頻発する地域や海の近くで塩害が気になる地域でも安心です。紫外線による塗装やレザーシートの劣化も防止できます。
車の乗り降りが楽
ビルトインガレージは住宅部分とガレージがつながっているので、車の乗り降りがしやすいです。雨や雪が降っているときでも、濡れずに車までたどり着けます。
導線を工夫すればさらに乗り降りを楽にすることも可能です。たとえば、車から玄関までの距離を短縮すると、荷物がたくさんあっても運搬しやすいガレージになります。段差をなくしてスロープをつければ、ベビーカーや車いすでの出入りが簡単です。
また、シンプルに時間の短縮にもなります。毎日車に乗っている場合、家から徒歩10分の駐車場を借りた場合と比較すると年間で120時間以上の時間を節約できます。
高い防犯性
遮蔽力に優れているガレージは、屋外駐車場と比較して防犯性が高いです。住宅と一体化しているビルトインガレージなら、より一層高い防犯効果を実感できるでしょう。玄関からの距離が非常に近いので、住宅そのものの防犯対策をしていれば車両も守りやすいことが特徴です。
また、車上荒らしやいたずらなどの犯罪に対策を講じることは、もしもの事態を予防することにもつながります。遊んでいる子どものボールが飛んできたり、追突事故が起こったりしても、被害を最小限に抑えることができるでしょう。
容積率の緩和措置
ガレージハウスは容積率の緩和措置を受けられます。容積率とは、保有している土地のなかに建物を建てられる割合を定めた数値です。「上階含む土地全体の延床面積÷敷地面積×100」という計算式で求められます。
ガレージは建築物としてみなされるため延床面積に含まれますが「容積率の緩和の特例」対象なので、上記の計算式には当てはまりません。敷地内の建築物における床面積の5分の1を限度に、容積率から除外されます。
ガレージハウスは屋根付き車庫がない家と比べて容積率の対象となる延床面積が狭いです。したがって、同じ土地面積があったとしても通常の家より広い空間を部屋のために割くことができるでしょう。
ガレージハウスの相場価格は?
ガレージハウスの相場価格はいくらなのでしょうか。普通の建物と同様に、坪単価とガレージを含めた家の広さがわかれば算出できます。
快適に暮らせる面積の基準
せっかくガレージを用意するなら、快適に暮らせる面積の基準を知っておきたいですよね。たとえば軽自動車の場合だと、4坪程度のスペースがあれば駐車できます。
しかし乗降スペースや作業スペースを含めると、もう少しゆったりしているほうが過ごしやすいです。
普通自動車の場合、4.5坪前後のスペースが必要となるので、車1台当たり5坪程度の土地を用意しておくといいでしょう。
また、住宅全体の相場価格を知るためには居住スペースの面積も計算しておく必要があります。国土交通省が定めている誘導居住面積水準に沿って考えるとわかりやすいです。
郊外に住宅を建てる場合「25 ㎡×世帯人数+25 ㎡」という計算式で快適に暮らせる面積の目安を求められます。
単身世帯 |
2人世帯 |
3人世帯 |
4人世帯 |
55㎡(約17坪) |
75㎡(約23坪) |
100㎡(約30坪) |
125㎡(約38坪) |
都市部に住宅を建てる場合は「20㎡×世帯人数+15㎡」という計算式で算出可能です。
単身世帯 |
2人世帯 |
3人世帯 |
4人世帯 |
40㎡(約12坪) |
55㎡(約17坪) |
75㎡(約23坪) |
95㎡(約29坪) |
家族3~4人を想定したガレージハウスの相場
それでは実際に、3~4人家族を想定したガレージハウスの相場を計算してみましょう。なお、この記事では坪単価が50~80万円だと仮定します。
郊外に3人家族で普通自動車1台分のガレージを用意する場合、相場価格は1,750~2,800万円です。
しかし、住宅の価格は居住エリアやハウスメーカーなど、さまざまな要素を検討する必要があります。あくまで参考程度にお考えください。
車の台数に基づいたガレージの広さと家族構成ごとの相場一覧表は以下の通りです。
世帯人数 |
家の広さ |
ガレージの広さ |
相場価格 |
3人 |
30坪 |
5坪(1台分) |
1,750万円~2,800万円 |
3人 |
30坪 |
10坪(2台分) |
2,000万円~3,200万円 |
4人 |
38坪 |
5坪(1台分) |
2,150万円~3,440万円 |
4人 |
38坪 |
10坪(2台分) |
2,400万円~3,840万円 |
予算の見通しを立ててからガレージハウスの購入を検討したい人は、まず坪数と坪単価をリサーチしましょう。
ガレージハウスを導入する際の注意点
メリットがたくさんあるガレージハウスですが、導入の前にチェックしておきたい注意点もあります。いざ家を建ててから後悔しないように、気になるポイントを明らかにしましょう。
照明・換気計画や騒音対策
ガレージは密閉された空間なので、普通の部屋と同様に照明や換気の計画を立てることが大切です。ただ車を置くスペースだけを用意してしまうと、じめじめして薄暗く、排気ガスが充満するガレージになってしまうでしょう。
換気システムが整っているガレージは、長時間作業していてもストレスがかかりません。空気が適切に循環していれば、車やバイクのカビ防止やサビ対策にも役立ちます。
また、意外と忘れがちな騒音対策も大切です。シャッターを上下させる音は屋内にいる家族だけでなく、近所に住む人にも聞こえてしまいます。小さい子どもや動物など、音に敏感な家族と暮らしている人や、住宅が密集している地域に住む予定の人はとくに配慮しておくと安心です。
深夜や早朝に車の出入りをする可能性がある人は、静音性が高いシャッターも検討してみましょう。電動式のシャッターは手動の製品と比べて騒音を抑えられますし、車から降りることなく操作できます。
高度な設計技術と高い耐震性が必要
ガレージハウスは1階部分に車を出し入れする開口部を作る都合上、普通の家よりも複雑で高度な設計技術が必要です。車を出し入れできる十分なスペースを用意しつつ、安全面に問題がないか把握しておきましょう。
例えば、耐震性を確保するための配慮が必要です。開口部は柱や壁が少ない分、通常の建物より地震に弱くなってしまいます。免震や耐震に優れた建築資材を採用するだけでも安全性が高まります。
また、ガレージの設計方法によっては生活空間が上階に集中する可能性が高いです。階段を頻繁に昇り降りする生活を続けていると、徐々にストレスが蓄積してしまいます。ガレージハウスを設計する段階で、生活導線に問題がないかブラッシュアップすることを忘れないようにしましょう。自分たちの希望に合わせて、間取りのパターンをある程度選択できる住宅を選ぶと安心です。
固定資産税について
ガレージハウスは、ガレージ部分の面積によって固定資産税の割合が変動します。ガレージの床面積が住宅全体の床面積の5分の1以下の場合、固定資産税の計算から除外されるのでお得です。広いガレージを所有すると便利ですが、税金により毎年かかるランニングコストが大きくなってしまう可能性があります。建築費と維持費、使い勝手を比較してベストなガレージを建てましょう。ガレージの床面積が固定資産税の対象となるかどうかの規定は、住宅設備や住んでいる自治体によっても変わります。たとえば、電動シャッターがついているガレージは課税の条件を満たしやすく、大抵の場合は、固定資産税を支払わなければなりません。ハウスメーカーや自治体に問い合わせ、どの程度の予算が必要か確認しておきましょう。
おしゃれなガレージハウスの事例を紹介
ここからは、おしゃれなガレージハウスの事例を紹介します。注文者の好みや生活を反映した個性豊かなガレージハウスから、ご自身の計画を充実させるためのヒントを探してみてはいかがでしょうか。
趣味を楽しめるガレージハウス
ガレージハウスの醍醐味のひとつは、居住空間とは別に趣味のスペースを拡充できることです。バイクや車のメンテナンス用具を並べたり、DIYのための作業場所を作ったり、住む人のスタイルによって十人十色の楽しみ方があります。
バーベキューやガレージキャンプなど、アウトドアな趣味をプライベートに楽しむ場としても便利です。子どもの秘密基地としてお気に入りのおもちゃやコンパクトな遊具を置いてもいいでしょう。
趣味を楽しめるガレージハウスを作るうえで大切なことは、ガレージでも水道やコンセントなどを使いやすくしておくことです。快適な時間を過ごすために設備を充実させると、より一層ガレージのある生活を楽しめるでしょう。
和モダンなデザイン
ガレージというと洋風で近代的なデザインを想像される人が多いですが、和風のガレージも選べます。日本家屋のスタイルを取り入れたい人は、和モダンなガレージハウスに挑戦してみてはいかがでしょうか。木材や日本らしいデザインを取り入れることで、自然とリラックスできる居場所になります。長い時間を過ごすことになるマイホームだからこそ、ほっとする空間づくりは欠かせません。畳やふすまなど、和室との相性も抜群です。内装や家具にも和テイストを取り入れている場合、全体的に統一感のある家になるでしょう。
三角形の敷地を有効活用
三角形をはじめとした変形地でも、工夫次第で敷地を有効活用したガレージハウスが建てられます。土地が狭くて駐車スペースを確保しにくいと考えている人こそ、居住スペースとガレージが一体化したビルトインガレージがぴったりです。
鋭角になっている部分を入り口側にしてポーチとして活用すれば、限られた土地のなかでもゆとりを感じられます。反対に鋭角になっている部分を奥側にすれば、趣味の品をディスプレイしたり保管したりできる小スペースを作れます。
設計の段階で考えることが多い分、一般的な住宅とは違った楽しさが特徴です。他と被らない唯一無二の家ができます。
まとめ
ガレージハウスにはさまざまなタイプがあり、ほかの注文住宅と同様に自由度が高いです。部屋でも屋外でもないガレージだからこそある利点を生かして、理想の住宅づくりを叶えましょう。
グランレブリーでは、ライフスタイルやご要望に合わせて世界にたったひとつの住まいを提案します。さまざまなお客様の声に耳を傾け、累積3000戸以上の家を建ててきました。
設計から建築まで、一貫して当社のスタッフがサポートします。セミオーダー感覚で家づくりを進められるので、注文住宅はハードルが高いと感じている人でも心配ありません。
また、無料の個別相談やカタログ請求、モデルハウス見学を実施しています。少しでも知りたい情報があれば、ぜひお気軽にお問い合わせください。