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スタッフブログ・家づくりコラム
2024.01.12 / スタッフブログ
開口部の話(熱のやりとりで冷暖房負荷の軽減)
こんにちは!設計部 勝山です!
今回は開口部についてのお話をさせて頂きます◎
毎日使用する冷暖房の負荷を軽減させるための有効な手段の一つとして
窓への庇(ひさし)の設置があります。
庇の役割は、太陽の位置が高い夏期は日射を遮断し
逆に太陽の位置が低い冬期は日射を通し、屋内に取り込みます。
特に太陽の南面での有効性が大きく(太陽の日周:図1)
庇の出幅は高さ2mの窓(掃出し窓)で60~80㎝、腰窓の場合40~50㎝あると効果的と言われています。
平均日射熱取得率を計算する際にも、窓の庇の有無はもちろん、窓の方位や庇の位置と出幅などが考慮されます。
( ※左:図1「さわにいの理科サイト」より ※右:図2 )
──開口部に日射熱取得率という指標がありますが、これはどういうものですか。──
日射熱取得率(または日射侵入率、η: イータ値)とは
ガラスに当たった日射を1としたとき、室内にどのぐらい侵入するかを示す数値です。
数値が小さいほど、日射に起因する熱取得が小さくなり、夏季の冷房負荷は小さくなります。
日射熱取得は3つの要素から成ります。
ひとつは光、すなわち「透過日射」。
残る2つは熱で、ガラスや壁・床面、天井が日射を吸収した結果放出される「長波長放射」と
これらの面に触れている空気に伝わってくる熱「対流」です。
日射熱取得率にはこの3つの成分が考慮されています。
──日除けを内側につけるのと外側につけるのとでは、日射熱取得率はどのくらい違うのでしょうか。──
日除けのない普通の単板ガラスで約0.85、複層ガラスだと約0.75と、日射熱取得に関して大きな差はありません。
ブラインドを室内側に付けた場合、0.6というところです。(※羽根板の色にもよります)
それが、窓の外側に日除けを付けると0.1~0.3と、ぐんと小さくすることができます。
※エコハウス研究会World Club の丸谷博男さんのコメント欄より参照
自然のエネルギー(太陽の光・熱、風など)を活かした
「パシップデザイン」を取り入れてデザインし、快適な生活を送りませんか?( ˘ω˘ )
最後までご覧頂き、ありがとうございました!
みなさまの参考になると嬉しいです。